鍼灸師が自分が患者なら行かない鍼灸院の特徴3選

2024.11.01

鍼灸師が自分が患者なら選ばない鍼灸院の特徴3選
目次

院長の富本 翔太です

こんにちは、豊中市のほまれ鍼灸院の富本です。

今回はタイトルにあるように、鍼灸師である私が自分が患者だったら選ばない鍼灸院の特徴を3つ挙げてみました。

昨今は鍼灸院の数が爆増しており、ネットで検索しても大量に情報が出てくることから、『鍼灸院に行ってみようかな』と思っても、どの院を選べばいいのか判断するのが非常に難しくなっています。

結論から言って、最も良い鍼灸院の選び方は、実際に行った人の口コミを聞くことがベストですが、そもそも鍼灸院に行く人の割合が少ないので、なかなかリアルな口コミを手にすることは難しいのが現実問題です。

となってくると、ネットで口コミや評判を検索することになるのですが、口コミサイトはやらせがつきもの。。

無数にある鍼灸院の一つ一つを片っ端から調べるわけにはいかないでしょうから、鍼灸師の私が自分が患者なら選ばない鍼灸院の特徴を3つ挙げたいと思いますので、参考にしていただければと思います。

✳︎あくまでも私が患者なら行かないという基準です。

今回挙げた特徴に当てはまる鍼灸院であっても、特に気にならない人もいるでしょうので、一つの参考として考えていただければ幸いです。

鍼灸師が自分が患者なら行かない鍼灸院の特徴3選

鍼灸師である私が、自分が患者なら行かない鍼灸院の特徴3つは以下の通りです。

  • リスティング広告からのLPで初回1980円
  • 鍼が使い捨てじゃない鍼灸院
  • 担当制じゃない鍼灸院

順番に説明していきたいと思います。

リスティング広告からのLPで初回1980円

リスティング広告をかけていて、初回の料金を通常料金に比べて明らかに安くしている院には行きません。

リスティング広告とは検索連動型広告のことで、GoogleやYahooで検索をした際に、検索結果の上位に表示される広告のことです。

Googleではスポンサーと表記されています。

以下の画像は『新宿 鍼灸』と検索した際の検索結果の上位に表示された広告です。

リスティング広告の一例

まず最初に言っておきたいのですが、大前提として広告自体が悪というわけではありません。

サービスを必要とする人に対して情報を広く告げることが広告であり、広告自体は全く問題のある行為ではありません。

実際、皆さんが知っているような大企業も毎日テレビやラジオで広告を流していますが、テレビを見ている際に広告が鬱陶しいなと思うようなことがあったとしても、企業が広告を流すこと自体を鬱陶しいと思う人は少ないかと思います。

これらを大前提とした上で、私なら選ばない理由は、リスティング広告から飛ばされたLPに表記されている初回の料金が通常の料金に比べて安すぎる点です。

(LP=ランディングページ…縦に長いスクロール型のページのこと)

このような鍼灸院の場合、治療費が一回8000円前後の事が多く、ほとんどの場合で『初回限定キャンペーンで1980円!』といった通常料金よりかなり安い金額でキャンペーンを行っているのが特徴です。

鍼治療は自費の場合は保険治療に比べると決して安い治療費ではありませんので、お試し価格として初回の料金をキャンペーンで値下げすること自体はよくあることですが、通常の料金よりもあまりにも安すぎる場合、そのほとんどの場合で施術後に高額な回数券のセールスが行われるので、おすすめできません。

つまり割引した際にお得に見えるように、最初から通常の料金を高めに設定しているのです。

リスティング広告では、患者一人を来院させるのに必要な単価を算出することができるので、一人連れてくるのに何円かかったのかという数字がわかります。

広告をかける以上、広告費よりも治療費が上回らなければ赤字ですので、少なくとも広告で来院した患者さんには3回以上来院してもらわないと元が取れない場合がほとんどであり、それらを加味した結果として、治療費の先払いシステムである回数券を薦める場合がほとんどです。

私なら選ばない鍼灸院の一つ目の特徴です。

繰り返しになりますが、リスティング広告や初回のキャンペーン自体は問題のある行為ではなく、企業が利益を上げるために行う、ある意味健全な行動です。

ただ鍼灸治療に関していうと、一回で治る人であったとしても、三回は来院してもらえないと鍼灸院側からすると元が取れない計算になってしまうことから、私が患者だった場合ならリスティング広告に多額の広告費を払っているであろう鍼灸院は選ばないかと思います。

鍼が使い捨てじゃない鍼灸院

鍼を使い捨てではなく、再利用している鍼灸院は個人的にはオススメできません。

使い捨てタイプの鍼

鍼治療にて使用する鍼は大きく使い捨て使い回しの2つのタイプに分類されます。

使い捨てはその名の通り、一回のみの使用で一度使用したら破棄します。

使い回しは、一度使用した鍼を滅菌し再度利用する方法です。

従来は鍼を滅菌して再利用するのが普通でしたが、衛生的な観点から鍼を使い捨てにする院が増えています。

『滅菌した鍼を再利用するのが悪』とまでは言いませんが、滅菌して繰り返し利用すると鍼が折れやすくなったり様々な医療事故の可能性が高まります。

鍼を再利用すると、使い捨よりも鍼の在庫代が節約できたり鍼灸院からするとメリットも多いのですが、それ以上に患者さん側からするとデメリットの方が多いと言えます。

使い捨て鍼キープ鍼
メリット衛生的・医療事故の可能性低い鍼の消耗品代が浮いて鍼灸院側はコスト削減になる
デメリット鍼灸院側からするとコストがかかる鍼が折れたり医療事故の可能性高い

そもそも現在販売されている鍼のほとんどは、メーカーが繰り返しの使用を控えるよう注意書きをしています。

繰り返し使用することで必ず事故が起きるわけではありませんが、医療事故は身近に防いでおくことに間違いはありません。

使い回しと言っても、患者一人一人に同じ鍼を使用するキープ鍼という制度を導入している場合がほとんどで、自分に使用した鍼は自分にしか使われないようになっていますが、そうは言っても繰り返し使用することによって鍼が折れたりするリスクが高まることに違いはありません。

鍼を繰り返し使用している鍼灸院で毎日多くの患者さんで賑わっている鍼灸院も多いので、一概に悪いわけではありませんが、私が患者だったら鍼は使い捨てにしている院を選びます。

担当制じゃない鍼灸院

毎回、施術者が変わる鍼灸院は私なら選びません。

鍼灸治療は他のあらゆる施術と比較しても非常に属人性が高い施術です。

属人性が高いとは、つまり、個人の力量や技術に依存するということです。

・属人性が高い職業一覧

  • 美容師
  • 料理人
  • 陶芸家
  • お菓子職人

属人性が高い=職人色が強いと言い換える事も可能かと思います。

鍼灸師は属人性が非常に高い職業の一つです。

同じ種類の鍼を使用して、同じツボに鍼を打っているように思っても、鍼を進めるスピードや鍼を刺す角度、鍼が到達する深さなどが異なっていて、外から見ると同じように見えても、実際の治療効果に雲泥の差があることは決して珍しくありません。

とは言っても、来院前にその鍼灸院が担当制かそうでないか判断するのが難しい場合もあります。

スタッフ紹介欄に載っているスタッフが一人だけであっても、実際に来院してみるとスタッフが複数人いるパターンも結構あります。

実はスタッフが複数いた。

数回通院している間に、担当施術者が変わるようでしたら、施術者を指名してみるのもアリかもしれません。

大概の場合、指名料が発生するでしょうが数百円の差で効果は数倍という可能性もあります。

鍼灸院はその形態上、ほとんどが個人経営で予約制なので、毎回同じ施術者が施術してくれる場合がほとんどですが、指名することができずに、来院したタイミングで担当スタッフが変わるような場合、私であれば通院するのを辞めます。

まとめ

以上が、鍼灸師である私が自分が患者だったら選ばない鍼灸院の特徴3選です。

繰り返しになりますが、鍼灸師としての考えに加えて、あくまでも私個人の考えが強く反映された特徴となっています。

この記事を書くにあたって色々と考えてみましたが、結果的には鍼灸師の腕に関するものは、実際に治療を受けてみないことには判断のしようがないので、あくまでも来院するかどうかを判断する時点での特徴を挙げてみました。

今回の3つの特徴はどれも、事前にHPを見ることなどで確認することができるので、一つの参考にしていただければと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

私自身の地元である大阪に関しては、おすすめの鍼灸院を別の記事で紹介しています。

大阪で鍼灸院を探している方は是非参考にしてみてください。

豊中市でおすすめの鍼灸院4選を同業者の目線から紹介します。

吹田市でおすすめの鍼灸院を鍼灸院を経営する同業者の視点から紹介します。

ほまれ鍼灸接骨院院長 富本 翔太

この記事を書いた人