本物のゴッドハンドを持つ鍼灸名医を現役の鍼灸師が同業者の視点から紹介します。

ゴッドハンドを持つ鍼灸師を紹介します。
目次

院長の富本 翔太です

こんにちは、豊中市のほまれ鍼灸院の富本です。

Googleで『鍼灸』と検索欄に入力すると、様々な関連ワードが表示されるのですが、そのうちの一つに『鍼灸 ゴッドハンド』といったワードが見つかります。

鍼灸と検索した結果、ゴッドハンドや名医が関連ワードとして表示される。

鍼灸は専門性の高い職人芸ですので、患者側としては当然ゴッドハンドを持つ鍼灸師に診てもらいたいと思うようです。

その結果、このようにしてネットで検索する人が多いようですが、残念ながら、ネット上にはゴッドハンドに関する情報はほとんど落ちていなく、あるのは自分自身をゴッドハンドに見せようとする自作自演の鍼灸師の姿です。

ネットだけでなく、リアルの世界でもゴッドハンドを見つけるのは至難の技です。

書店に行けば『名医ランキング』などと名付けられた本が売られていますが、それらのランキングに乗っているのもほとんどが出版社にお金を払って、広告として自院の情報を載せているパターンがほとんどです。

名医紹介に名医は載っていない。
院長の富本 翔太です

雑誌に掲載されたことを権威付けとして利用している鍼灸院は多いです。

鍼灸院に限ったことでなく、整体院や整骨院でもこれらをアピールしている院って結構ありますよね。

雑誌自体が企業からの広告宣伝費で成り立っている媒体なので、それ自体は決して悪い行為ではありませんが、少なくとも、皆さんが探している本当の意味での名医の情報でないことは確かです。

また、学術的な発表を多くしているからといって、その先生がゴッドハンドを持っているかどうかは全く別問題です。

論文を書く能力と、目の前の患者を良くする為の能力は全く別物です。

医者の世界でもよくありますよね、研究畑の医者と臨床畑の医者とでは、同じ医者であっても得意とする分野は全く異なります。

論文や書籍を多数執筆しているということは、鍼灸の効果やツボについての知識が豊富であることは間違いありませんが、知識量が多い=ゴッドハンドの方程式は成立しないのがこの業界です。

じゃあ、どうやって探せばいいの?

じゃあ、どうやってゴッドハンドを見つけたらええねん。。。

現代において、ゴッドハンドを見つけるのは至難の技なのです。

特に鍼灸に詳しくない人が見つけようとなると、それはもう不可能と言っても過言ではないかもしれません。

では『現実にはゴッドハンドは存在しないのか?』というと決してそういうわけでもありません。

書籍を多数出しながら、目の前の患者を良くし続けているゴッドハンドは数少ないながらも存在します。

しかしそのようなゴッドハンドを素人の人が自分で見つけるのは、ある意味ツチノコを見つけるよりも難しいの現実です。

そこで、この記事では、現役で鍼灸院を営む鍼灸師である筆者が、同業者の視点から見て間違いない、本物のゴッドハンドを持つ鍼灸の名医を紹介します。

『どれだけ遠くて通うのが大変であっても、ゴッドハンドに鍼をしてもらいたい!』という人は是非最後までお読みください。

ゴッドハンドを持つ鍼灸名医

ゴッドハンドを持つ鍼灸名医は以下の二人です。

  • 淺野周先生
  • 伊藤和憲先生

適当なことは書けないので、2名のみの紹介です。

鍼灸名医その1  淺野周先生 北京堂鍼灸院創始者

ゴッドハンドを持つ鍼灸名医の一人目は北京堂鍼灸創始者の淺野周先生です。

北京堂の正面玄関

名前から分かるように北京堂鍼灸院は中国鍼を用いて治療を行っている鍼灸師です。

淺野先生は自他共に認める鍼オタクで、ギックリ腰や慢性腰痛に非常に効く大腰筋への鍼治療を鍼灸学生時代に開発した生みの親です。

院長の富本 翔太です

当時は存在していなかった新しい治療法を学生時代に考えつくことから、普通の人間ではないことが容易に想像できます。

関東が中心ですが、全国各地に淺野先生の弟子が北京堂の名前を使って開業しており、鍼灸を受け慣れている人であれば、一度は聞いたことがある存在こそが北京堂です。

中国鍼灸の古典を翻訳していることでも有名で、著書の数は非常に多いです。

淺野先生の著書一覧(一部)

  • 鍼灸院開業マニュアル
  • 鍼灸院治療マニュアル
  • 中国鍼入門
  • 全訳 中医入門
  • 霊枢 現代語訳
  • 素問 現代語訳
  • 頭皮鍼治療の全て
  • 鍼灸資生経
  • 火鍼マニュアル

(上記はあくまでも一部です。)

鍼灸書が置かれているような大型書店に行けば、必ず並んでいるのが淺野先生の書籍で、筆者自身も淺野先生の書籍を数多く拝読してきました。

これだけ多くの本を書いているのであれば、もう臨床には出ていなくても普通ですが、決してそんなことはなく、現在でも毎日診療を行っており、全国各地から患者がやってくるので予約は常にいっぱいの状態だそうです。

筆者も一度、淺野先生の鍼を受けてみたいと思い、実際に足を運んで患者として鍼治療を受けたことがあるのですが、その際も平日の昼間に伺ったにもかかわらず、ひっきりなしに患者さんが来院されていました。

その際は腰痛に対する鍼を受けたのですが、過去受けた鍼治療の中で最も効果を実感できたのは言うまでもありません。

筆者が北京堂を訪れた際の内容については北京堂総本山で北京堂創始者の淺野周先生の鍼治療を受けてきた件をお読みください。

院長の富本 翔太です

ズシンと響く鍼が特徴です。

治るのであれば多少痛くてもいいという人は訪れてみる価値ありだと思います。

ちなみに、北京堂のお弟子さん達が全国各地で北京堂の名前で開業していますが、どうせ行くのであれば淺野先生がいる埼玉県の北京堂鍼灸ふじみ野院をオススメします。

名前北京堂鍼灸ふじみ野 上福岡院
住所埼玉県ふじみの市福岡中央1-1-18
アクセス東部東上線 上福岡駅 徒歩8分
料金基本コース4000円+特殊鍼代と初診料1000円
診療曜日・時間月火木金土 9:00~16:30

HPはこちら

院長の富本 翔太です

HPは自作。

看板や広告などは一切なし。

支払い方法は現金のみ。

この情報だけで本物であることがわかります。

鍼灸名医その2 伊藤和憲先生 明治国際医療大学

続いての鍼灸名医は、明治国際医療大学の伊藤和憲先生です。

伊藤和憲先生は多くの鍼灸院が施術に取り入れているトリガーポイント鍼治療の第一人者として有名です。

鍼灸にまつわるサイトであるハリトヒトに伊藤先生のインタビューが掲載されていたのでリンクを貼っておきます。

これからの鍼灸の話をしよう

著書の『トリガーポイント鍼治療』は、多くの鍼灸師が一度は手に取ったことがある超有名書籍です。

右側の青い本がトリガー

(右の青色の本が伊藤先生のトリガーポイントの書籍です。)

鍼灸の作用機序(なぜ鍼が効くのか?)や、痛みについて研究されていて、痛みに関する書籍も多数出版されています。

筆者も書籍を読んで伊藤先生の存在を知ったうちの一人です。

現在は全日本鍼灸学会の学術研究部長で、鍼灸大学で教授を務めていることから気軽に治療を受けにいける存在ではありませんが、ブルーバックス社『東洋医学はなぜ効くのか?』の中での一説によると、伊藤先生の治療が受けたいと全国各地から患者さんが来院されているようです。

東洋医学はなぜ効くのか?

2024年5月に出版された東洋医学に関する書籍です。

鍼灸の効果や作用について解説されている書籍の中で、名医として伊藤先生が登場しています。

明治国際医療大学が運営する京都桂川鍼灸院のスタッフ欄に伊藤先生の名前が載っていますが、現在の立場から考えるに、気軽に治療を受けるのは難しいでしょうが、間違いない鍼灸名医の一人です。

鍼灸は名医でなくてもかなり効く

以上が同業者の視点から見た本当のゴッドハンドを持つ鍼灸名医です。

たった二人だけ?と思った人もいるかもしれませんが、そもそもゴッドハンド自体がそんなに沢山いないことに加えて、筆者自信が全く知らないのに世間一般的にゴッドハンドと呼ばれている鍼灸師を無責任に紹介するわけにはいかないので、今回は2人だけの紹介とさせていただきました。

他にも、業界内でゴッドハンドと考えられている鍼灸師もいるにはいるのですが、私自身が実際に治療を受けたこともなければ、講演などで話を聞いたこともないので紹介するのは控えておきます。

あの先生は凄腕だ

〇〇会の先生がゴッドハンドで、鍼一本で全身を治してしまう!

上記のような話は鍼灸師をしているとよく耳にするのですが、一方で、

治らなかった

〇〇会の鍼灸院に通ったものの、全然良くならなかった。。

と言って当院に来院される患者さんも非常に多いです。

私としては、近所にあるそういった鍼灸院から流れてくる患者さんの受け皿になれているので、ありがたい話ではありますが、患者さんからすると高い治療費を払って時間をかけたにもかかわらず、全然治らなかったのであれば残念な結果であることに違いありません。

〇〇会を立ち上げた創始者はゴッドハンドだったのかもしれませんが、弟子達が皆同じくゴッドハンドを手にしているかというと全くの別問題というわけです。

ぶっちゃけ鍼灸は名医でなくてもそれなりの効果が出ます。

患者さんの症状を聞いて原因となっている部位に鍼をすればほとんどの場合、高い効果が得られるのが鍼治療です。

最初に紹介した淺野先生の書籍の中でも、鍼灸は近いところで受けるのが一番と言及されています。

治療効果は、治療回数を重ねることで高まる場合がほとんどです。

一回の治療で大きな効果を出すことも可能ですが、一度だけの治療だとやはり完治とはいかず、痛みが再度出現してしまう場合がほとんどで、完治を目指すためには継続的に治療を受ける必要があり、そのためには定期的に通える範囲で治療を受ける必要があるというわけです。

ゴッドハンドを探して治療を受けに行くのも悪くはないですが、一番の選択肢としては『自宅から通える範囲の選択肢の中で最も信頼できる鍼灸院を探すこと』です。

院長の富本 翔太です

何よりもこれが一番難しいんですが。。

とはいえ、現代は至る所に鍼灸院があるので、本当の意味で信頼できる鍼灸院を探すのが非常に難しくなっていることから、鍼灸院を探す際のポイントについて解説した記事のリンクを貼っておきます。

以下は鍼灸師である筆者が、自分が患者だったら選ばない鍼灸院の特徴について解説しています。

鍼灸師が自分が患者なら行かない鍼灸院の特徴3選

↓こちらも似た内容です。避けた方が無難な鍼灸院や整骨院の特徴について解説しています。

鍼灸整骨院の選び方『やめた方がいい鍼灸整骨院の特徴6選』

みなさんがこの記事の内容を参考に、信頼できる鍼灸師に出会えることができれば幸いです。

ほまれ鍼灸接骨院院長 富本 翔太

この記事を書いた人