
こんにちは、豊中市のほまれ鍼灸院の富本です。
この記事では、タイトルにもあるように椎間関節性腰痛の特徴と鍼治療の有効性について解説しています。
椎間関節性腰痛は数ある腰痛のタイプの中でも、鍼灸院に来院される方が非常に多いタイプの腰痛です。
背骨や軟骨の変形が出現してくる中高年から、スポーツに取り組む若年者まで非常に幅広い年代の老若男女に起こり得る腰痛です。
この記事では、『そもそも椎間関節とは?』というところから椎間関節性腰痛の特徴、原因、鍼治療の有効性と目的などについて詳細にまとめていますので、椎間関節性腰痛でお困りの方は是非最後までお読みください。
椎間関節とは?
当院に来院した腰痛の患者さんに色々と問診や触診、徒手検査などを行った後に、『おそらく椎間関節という腰の関節が痛みの原因ですね』とお伝えすると、『え、腰にも関節があるんですか?』と驚かれることがよくあります。
腰に関節があるなんて、施術者側からするとごく当たり前で当然すぎることなので、わざわざ説明しない施術者も多いみたいなのですが、治療においては患者自身が自分の病態を把握しておくことが有効であると考えられているので、椎間関節性腰痛を治療する場合は患者さん自身に椎間関節についての知識をつけてもらう必要があります。
椎間関節は背骨に存在する関節です。
腰だけに存在しているわけではなく、頚椎、胸椎、腰椎の背骨全体に存在しています。
背骨は椎骨という一つ一つの骨が重なりあって構成されています。

椎間関節は、この椎骨と椎骨の間に存在しているので椎間関節と名称されています。

椎(骨)間関節と考えるとわかりやすいかもしれません。
左右一対ずつ存在しています。
役割としては腰痛の運動や体重の支持などを担っています。
何らかの原因によって、この部分に負担が集中することによって椎間関節性腰痛が発症します。
椎間関節性腰痛の特徴
椎間関節性腰痛の特徴は以下の通りです。
- 腰を反らすと痛い
- 仰向けで寝ると痛い
- 立っていると痛い
- 腰の片側だけが痛い
- 背骨のすぐ近くが痛い
- 腰だけでなく骨盤やお尻、太もものあたりまで痛い
これらは全て自分自身で確認できる特徴ですので、上の6つの特徴に当てはまっている数が多ければ多いほど椎間関節腰痛の可能性が高いと判断できますが、一方で、その他の腰痛でも上記の特徴に当てはまる腰痛はいくつかありますので、最終的には触診や圧痛なども加味して判断する必要があります。
例えば椎間関節の下に存在する仙腸関節性腰痛でも上記の特徴の多くが当てはまります。
実際にはそれぞれの腰痛のタイプ別に痛みが出る場所が微妙に違うので判断できますが、痛みが慢性化していると痛みを感じる範囲が広くなったり、場合によってはいくつかの腰痛のタイプを合併して発症しているパターンもありますので、最終的にはドクターや施術者による客観的な判断が重要です。

椎間関節性腰痛の原因
椎間関節性腰痛の原因は多岐に渡ります。
ぎっくり腰として発症する急激な場合は中腰で重たい物を持つなどが原因となりますが、慢性的な場合は複数の要因が重なりあって発症します。
中高年以降と若年者では同じ椎間関節性腰痛でも違う原因によって発症している場合も少なくありません。
それぞれの原因についてみていきましょう。
中高年以降
中高年以降の場合は腰椎やその周辺の組織の変形を基盤として発症する場合が多いです。
年齢を重ねると椎骨と椎骨の間にある椎間板という組織が変性して厚みが失われてきます。
椎間板の厚みが失われると、後方に存在している椎間関節同士の距離が短くなります。
腰椎は前方にある椎間板と後方に左右一対ずつ存在する椎間関節の3点の支持によって安定性を保っていますが、前方にある椎間板が変形などの理由によって荷重を支えることができなくなると、後方に存在している椎間関節に本来かかる以上の負担が常時加わることになって関節に痛みが発生します。
若年者
若い人の場合は腰椎の変形よりも、股関節周辺の筋肉の硬さによって発症している場合が非常に多いです。
腰と骨盤と股関節は、体幹を動かす際にユニットとなって動いています。
股関節の柔軟性が低下すると身体を動かす際に腰にかかる負担が増えます。
特に大腰筋や腸骨筋、大腿筋膜張筋といった股関節前方の筋肉が硬くなってしまうと、腰を反らすような動きを行った際に本来出るはずの股関節の伸展の動きがあまり出ず、その代わりとして過剰に腰を反らすような動きとなってしまい、慢性的に腰椎に対しての負担が増えてしまいます。
現在の生活様式的に多くの人がデスクワークに従事しており、その影響で先ほど挙げた股関節周辺の筋肉の柔軟性が低下した結果、椎間関節に日常的に負担がかかって発症しているタイプが若年者を中心に非常に多く発生しています。
椎間関節性腰痛に対する一般的な治療の流れと有効性
腰が痛くなっていきなりスポーツの専門的な病院や大きな大学病院などを受診されることは稀だと思います。
多くの場合は家の近所にある整形外科を受診すると思いますが、椎間関節性腰痛の患者さんが病院を受診しても椎間関節性腰痛だと診断されることは多くないようです。
中高年以降であれば、変形性腰椎症や腰痛症、若年者であれば筋筋膜性腰痛症と診断されて、基本的には安静、湿布、痛み止めの処方もしくは、電気治療やリハビリスタッフによるマッサージなどが処方されるようですが、多くの場合これらの治療で椎間関節性腰痛は改善しません。
これらの治療方法では椎間関節に対する直接的な治療効果がほとんどないからです。
急激に発症した椎間関節の痛みの場合は安静にして痛み止めを服用することで、炎症が治り痛み自体は軽減しますが、安静をやめて普段の生活に戻ると遅かれ早かれ再発することがほとんどです。
最近では病院やクリニックで働く鍼灸師も増えてきているので、そういった病院を受診して適切な診断を受けることができれば改善も期待できるでしょうが、このタイプの腰痛は多くの場合で一般的な電気治療などでは長期的な視点でも短期的な視点でも改善が見込めません。
椎間関節性腰痛に対する鍼治療の目的、有効性
一方で鍼治療であれば長期的、短期的どちらの視点においても椎間関節性腰痛を効果的に改善することが可能です。
特に短期的な視点で言うと即時的な痛みの改善も期待することができ、一度の鍼治療で痛みを落ち着かせることも可能です。
椎間関節性腰痛に対する鍼治療では、椎間関節とその近辺に存在する関節包、多裂筋などに直接鍼刺激を行います。
椎間関節は腰の深部に存在しており、体型による個人差と諸説もありますが体表から4センチ弱は先に存在していると考えられています。
理論的には超音波治療や干渉波などの電気治療でも十分に刺激が到達する距離ではありますが、実際の臨床の現場では、椎間関節に対する同じ刺激でも電気よりも鍼治療の方が圧倒的に効果が得られているのが実際です。
椎間関節に直接鍼をすることで、関節の炎症を抑え、関節近辺の血流を改善することができ、結果的に炎症物質が流れていき痛みを緩和される効果があると考えられています。
腰痛に対する鍼治療の論文や報告は現在の時点でも数多く報告されていますので、いくつかの報告のリンクを貼っておきます。
椎間関節性腰痛に対する鍼治療の実際の様子
こちらは椎間関節性の腰痛に対して実際に鍼治療を行っている様子です。

紫色に見える鍼が椎間関節を狙った鍼で、鍼に10分程度電気を流しています。
施術前の確認で右の股関節の周辺の筋肉に硬さが目立っていたので、椎間関節以外の部位にも鍼治療を行っています。
椎間関節を狙った鍼を深部に進めていくと、普段の腰痛が再現されるような響き感覚が出現します。
この感覚の有無が診断的治療の観点から非常に重要で、逆に椎間関節やその周辺の組織に鍼をしたにも関わらず、痛みの再現や響きの感覚が全くない場合は椎間関節が痛みの原因ではない可能性もありますので、その場合は再度、精査して腰痛の原因を確認する必要があります。
こちらの患者さんの場合は、明らかな椎間関節性腰痛であり、椎間関節に鍼をした際に著明な響きと痛みの再現が出現し、痛みの消失や可動域の改善が得られました。
痛みの程度や発症してからの期間は人によって全く異なりますので、個人差がありますが、一般的に椎間関節性腰痛の場合は1〜3回程度の鍼治療で効果が見られる場合が多く、短期間で痛みを改善することも可能です。
豊中市で椎間関節性腰痛でお困りなら
豊中市で椎間関節性腰痛でお困りなら、豊中駅すぐのほまれ鍼灸院にご相談下さい。


ほまれ鍼灸院は椎間関節性腰痛をはじめとした腰痛、膝痛、首肩こり、頭痛といった『痛み』に対する鍼治療に特化した鍼灸院です。
美容やダイエット目的での鍼治療は行っておらず、痛み、痺れ、こり、動かしにくさといった主に整形外科的な疾患に対する鍼治療を専門的に行っている鍼灸院です。
椎間関節性腰痛は他の腰痛と比較しても鍼治療の効果が非常に出やすいタイプの腰痛です。
当院では椎間関節性腰痛の治療の場合は、痛い場所を改善するだけでなく適切な時間を設けて原因となっている組織の特定まですることを重要視しています。

椎間関節性腰痛でお困りの方は是非お気軽にご相談ください。
そのほかの腰痛に対する解説や鍼治療の内容や有効性などについては以下の記事をご参照ください。











