セブ島探訪記三日目『慢性痛に関する勉強会を受講してきました。』

2024.10.21

ニノイアキノ国際空港の様子
目次

院長の富本 翔太です

こんにちは、豊中市のほまれ鍼灸院の富本です。

初日と二日目が無事に終わっていよいよ勉強会当日です。

前回までの様子についてはこちら

慢性痛、運動恐怖

NYで臨床を行う理学療法士である須賀先生による慢性痛に対する考え方やアプローチについてです。

鍼灸院を経営していると来院される患者さんのほとんどが、すでに整形外科や整骨院などで診断やリハビリを受けても治らなかった慢性痛の方ですので、理学療法士ではない私ですが、何か参考になる点があればと思い参加することに決めました。

ホテルから歩いて行ける程度の距離だったのでタクシーは使わずに徒歩にて出発。

夜は明らかに治安が悪い感じがありますが、朝〜昼に関してはこれまでスマホや荷物を奪われることなどもなかったので、危険なエリアに行かない限りは安全かと思います。

海外で散歩してみる景色は、いつも日本で見る景色とは全く違うことからどこを取ってみても新鮮に感じます。

散歩風景

ぶらぶらと街並みを見ながら歩いているうちにあっという間に到着。

しかし地図上では到着しているものの、建物の入り口がわからずに右往左往する羽目に。

セミナー会場

というのも、Googleマップのおかげで建物の入り口に着いたはいいものの、その入り口周辺に明らかにセミナーの参加者ではないであろう浮浪者的な人や野良犬などがたむろしていたことから、本当にここなのかと疑ってしまっていたんですね。

結果的には、入り口周辺に明らかに周囲のフィリピン人よりも身なりの良い青年がいて、その人に声をかけてみたところ、彼も同じセミナーを受講する予定の受講者であることがわかり、おそらく場所が間違っていないことが確認できたため、思い切って浮浪者の方々の前を通り過ぎて建物の奥に入ってみたところ須賀先生がいらっしゃって無事辿り着くことが出来ました。

入り口の門がなんとなく刑務所チックで駐車場の上には有刺鉄線があり、気軽に入りやすい雰囲気とは言えない外観でしたが、元々は専門学校か何かの教室?として使われていたそうです。

セミナー会場の建物入り口

室内には使用していない固定電話が大量に置かれていました。

何でもフィリピンの主要産業の一つにコールセンター業があるようです。

欧米諸外国からすると、本国との時差があり英語が話せる人が多いフィリピンは、人件費の安さもあってコールセンター事業部を置くのにピッタリなようですね。

セミナーはオンラインとオフラインのハイブリッド開催で、現地での受講者は我々も含めて10人でした。

セブ島にて開催された慢性痛に関するセミナー

セミナーの内容に関しては非常に勉強になる点が多かったです。

世界の中心地であるNYで臨床を行っているということもあって、須賀先生が働くクリニックにはそれこそ世界中から患者さんが集まってくるようですが、そのほとんどが他で治らなかった慢性痛を抱える患者です。

当然、他で沢山の治療行為などをすでに受けていることから、痛みを感じ出してから経過している期間も長く、簡単な症例の患者さんは少ないでしょう。

3ヶ月以上継続して痛みが出現している場合や、すでに本来痛みを発していた原因組織が治癒しているにも関わらずに痛みを感じている状態を慢性痛と言いますが、現在の世界では、この慢性痛に悩まされている方々が非常に多くいます。

痛みを引き起こしていたはずの原因が既になくなっているにも関わらず、どうしてまだ痛みを抱えているのか?

一見すると、おかしな話のようにも聞こえますが、慢性痛の多くは痛みを伝える通路(伝導路)や痛みを感じる場所(センサー)の異常によって生じている場合も多く、それらに対する考え方やアプローチについては、これまで書籍や動画を通じて学習してはいたものの、実際に臨床で対峙してきた経験が元となっている話を聞けたのは非常に有意義でした。

ランチ休憩こそありましたが、朝から夕方までぶっ続けの全編英語でのセミナー受講は、さすがに脳が疲労する感覚がありましたが、今度の鍼灸臨床の現場にも落とし込んで使える考え方などを学ぶことができました。

当院に来院していただいている患者さんに、今回の研修で学んだことを還元できるように、早速明日の臨床に落とし込んでいきたいと思います。

また、臨床に関することは勿論ですが、久しぶりの海外は色々な意味で勉強になることが多かったのも事実です。

初日編から書いているように、生まれた場所や環境によって人生の大部分が決まってしまうことが現実です。

今後少しずつでも、そういった恵まれない環境にいる人々に救いの手を差し伸べることができるような人間になりたいと思った今回の海外研修でもありました。

最後の写真は、深夜のニノイアキノ国際空港の様子です。

夜行便も沢山あることから深夜であっても人で溢れています。

ニノイアキノ国際空港の様子

国際空港のその名の通り、ここから世界中に多くの人が移動していることを思うと、不思議と何か大きなエネルギーを感じました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ほまれ鍼灸接骨院院長 富本 翔太

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